あらすじ
「わかったな。自分がロトの子孫だということは、誰にも言ってはいけないぞ」
その昔、大魔王を倒して光を取り戻し、アレフガルドを救った伝説の勇者。
彼が子孫に遺したものは3つあった。
1つは、装備していた兜。
1つは、世に知られるものとは少し異なる、勇者の旅の物語。
そして、もう1つは。
「もしも、人に知られたら……」
アレフガルドに訪れた新たな危機。
その時ロトの子孫は、自分が先祖と同じ立場に立ったことを知る。
「すでにそなたは知っておろう。勇者ロトがラダトーム王家から『借りた』もののことを」
4万6千5百ゴールド。
それは、ロトの称号を与えられた勇者と与えた王家との間にある、もう一つのつながりだった。