45.そして伝説へ -- 1
ゴールド銀行での返済の後、俺はメダルおじさんに会いに井戸を下りた。100枚目のメダルは天界に向かう途中で手に入れていたが、景品はまだもらっていなかったのだ。
「よし! これでセンドは100枚メダルを集めたので、ほうびにゴールドパスを与えよう!」
渡されたのは金色のカードだった。今までの景品は全て装備品だったが、これはどう見ても身につける物ではない。
「何ですか、これ」
「これはすごいぞ。なんとこのパスを見せれば、すごろくけんなしですごろくができるのだ」
「へえー…」
すごい、とは思う。今まですごろくの景品に世話になったことは数知れない。しかしマイラのすごろく場をゴールしてしまった今となっては、あまりありがたい物ではなかった。しかも見るからに非売品で、返済のたしにもならなそうだ。
「センド! よくぞ100枚もメダルを集めたのう。これでわしからのほうびの品もおしまいじゃ!」
メダルおじさんは俺の反応の薄さを気にした様子もなく、俺がテーブルの上に置いた小さなメダルを満足そうに眺めながら言った。
そうか。そういえばリストに載っていたアイテムは100枚が最後だったっけ。いつだったかここで、メダルを100枚集めることができるのは、違う世界地図をまたいで旅をする者だけだと聞いた。この世界とアレフガルド、地図はないけど天界。結局俺は、3つの世界でメダルを集めたわけだ。
「おお、そうじゃ。センドよ、これもお前が持ってゆくがいい」
感慨にふけっていると、メダルおじさんがテーブルの上を示して言った。
「え?」
テーブルの上には、さっき俺が置いたメダルしかない。今回は確か6枚持ってきたはずだが、メダルおじさんはそのうちの1枚だけを自分の手に持っていた。
「ゴールドパスはメダル100枚でのほうびの品じゃ。今回で、お前が持ってきたメダルは合計105枚になった。その5枚は受け取れぬ。旅の記念にでもするとよい」
「いや……俺が持っててもしょうがないし、いいですよ」
記念が欲しいような旅でもない。しかしメダルおじさんは受け取らずになおも言った。
「荷物になるような大きさでもあるまい」
「そりゃそうですけど。でも、欲しい人が持ってる方がいいんじゃないですか」
初めて会った時、このメダルを欲しがるのは世界中で自分だけだとメダルおじさんは言った。実際、世界中を回ってみても、他にメダルを欲しがっている人には会ったことがない。貴重なアイテムをほうびにしてまでメダルを集めているメダルおじさんが、この5枚だけ欲しくないということもないだろう。
不思議そうな顔をしている俺を見て、メダルおじさんは立ち上がり、後ろの本棚から一冊の本を持ってきた。
「ほれ、これを見よ」
テーブルに置き、俺に向けてページを開く。どうやらコレクション用のアルバムらしく、丸いくぼみに小さなメダルが入っていた。1ページに10枚。メダルおじさんは目を細めながらページをめくり、最後のページを開いて手を止めた。そこにだけ、まだメダルが入っていないくぼみがあった。
「この一冊に入っているのは、すべてお前が持ってきたメダルじゃ」
100枚目のメダルを最後のくぼみにはめこみながら、メダルおじさんは言った。
「誰が持ってきたかで分けてるんですか?」
「そうじゃ。1冊に入るのは100枚まで。お前のメダルは、もう入れる場所がないんじゃよ」
コレクターのこだわりなのかもしれないが、俺にはあまり理解できなかった。誰が持ってこようが同じメダルだと思う。そんな内心を読み取ったように、メダルおじさんは眉を上げて俺を見た。
「お前はまだ、気づいていないようじゃな。小さなメダルは落ちているのではない。お前の目の前に現れるのじゃ」
「……?」
「お前は、他人の家の中でこのメダルを見つけたことはなかったか? そしてその家の者に、そのメダルについて聞いたことはなかったか?」
人の家のタンスや壺からメダルを見つけたことは何度もある。しかしそのメダルについて家の人と話したことは、これまでなかったと思う。俺がそう答えると、メダルおじさんはゆっくりとうなずいた。
「そうか。聞いていれば、その時に気づいたかもしれんな。そのメダルは、もともとその家にあった物ではない。というより、その家の者には見えぬ」
「…え?」
「このメダルは、お前が作ったのじゃ、センドよ」
意味が分からずきょとんとしている俺に、メダルおじさんは楽しそうに笑いかけた。
「小さなメダルはな。旅人の心……さすらいの心が形となって、その者の前に現れたものじゃ。他の者の目には見えぬ。わしは例外じゃ」
「いや、でも……」
すぐに思い出したのは、ゼニス城でメダルを見せろと言ったあの男のことだった。しかしそういえばあの男も、なにやら意味ありげなことを言っていた。
(あなたは小さなメダルがどういうものか、ご存知ないのですか)
あれはそういう意味だったのだろうか。口をつぐんだ俺に、メダルおじさんは続けて言った。
「嘘だと思うなら、その5枚のメダルを誰かに見せてみるとよい。誰の目にも映らぬじゃろう。見せる時には気をつけるのじゃぞ。何を言い出したのかと心配されるかもしれぬ」
「…けど、そのメダルの中には、仲間が見つけてくれたのもたくさんあるんですが」
「旅を共にした仲間は別じゃ。その仲間の心でもあるからな」
こともなげにそう言われ、俺は改めてアルバムの中のメダルを見た。このメダルが他の人々の目に見えないとしても、何か不都合があるわけではない。しかし今まで人の家から持ち出したと思っていたのに、本当はもともとその家のものではなかったのだと言われるのは妙な気分だった。洞窟の宝箱に入っていたことも何度もある。あれは本当は空の宝箱だったのか。
考えこんでいる俺の前で、メダルおじさんはアルバムのページをぱらぱらとめくった。
「センドよ。お前はいつも浮かぬ顔をしておったな。今もそうじゃ。お前はこの旅を、あまり楽しんではいなかったのじゃろう」
唐突とも思える言葉だったが、メダルおじさんの口調は話題を変えたという感じではなかった。
「だがな、わしはそれでも言うぞ。お前は腹を立てるかもしれんが、知ったことではない」
メダルと俺の顔を見比べるように見て、メダルおじさんは笑った。
「お前は良い旅をした。お前の集めたメダルが、わしにそう言っておる」
良い旅。そんな言葉とはほど遠い旅だった。この旅をしていて、何かいいことがあっただろうか。嫌なことと、まだましなことがあっただけだったように思う。
それなのに、メダルおじさんに良い旅だったと言われてメダルを見ていると、なんだかそんな気もしてくる。俺もおめでたい性格をしているものだ。旅をする俺の心が生んだというメダルは、アルバムの中に並んで光っていた。
「いつか、お前もそう思う日が来るかもしれん。その日のために、その5枚は持ってゆけ」
「そうですね。じゃあ、そうします」
テーブルの上のメダルに手を伸ばし、ふと考えた。この5枚は全部、天界で見つけたものだ。
「…俺、仲間と一緒に旅をしていた時もあったんですが…」
「おお、そうじゃったな。それがどうかしたか」
「一人で旅してた時に見つけたメダルは、その仲間には見えないんですか?」
「ん? うむ……見えぬじゃろうな」
メダルおじさんはあいまいに答えた。誰が拾ったメダルでも見える人には、そういうことは分かりにくいのかもしれない。
「せっかくだから、仲間にも見えるメダルに換えてもらえませんか。せいぎのそろばんとかをもらった時には一緒にいたんだけど……あれは何枚目だったかな」
「60枚目じゃな。うむ、覚えているぞ。よかろう」
メダルおじさんはアルバムの真ん中あたりを開き、5枚のメダルを取りだした。天界で手に入れたメダルの代わりにそれを受け取る。
「お世話になりました」
頭を下げると、メダルおじさんは何度もうなずいた。
「センドよ。もうここには用はないかもしれんが、わしはいつでも応援しておるぞ!」
メダルおじさんに、彼がくれる景品に、俺はどれだけ助けられただろう。初めてここに来た時に言われたことを思い出す。
(この場所も、わしも、このメダルも、この世と重なってはいるが、少しばかりずれてもいる。お前の苦労の元がこの世のしがらみならば、ちいさなメダルは、きっとお前の役に立つじゃろう)
本当に、その通りだったと思う。最後の景品と5枚のメダルを袋に入れた。ふと、この5枚を手に入れた頃に見た光景が脳裏をよぎった。バラモスに挑む前、ラーミアに乗って、ルディと世界を巡っていた頃に手に入れたメダルだ。
大魔王を倒したらあいつにこれを見せて、メダルの話をしてみようかと思った。
ゾーマ城に来るのも久しぶりな気がするが、戦闘は破壊の鉄球のおかげでまた一段と楽になった。会心の一撃が出ないので難敵には王者の剣を使っているが、攻撃力自体は王者の剣よりもさらに上なのだから当然だ。やすやすと祭壇までたどりつき、またゾーマ側近との戦いが始まった。
キングヒドラが嫌そうな顔で現れる。またか、と言わんばかりだ。しかし俺の方は、前に来た時と同じ気持ちではなかった。
(こいつは、父さんを殺した)
それは前から知っていたことだ。知りながら、それほど気にかけず戦ったことも何度もある。それなのに頭の中に父さんの面影がちらつき、今さら憎しみがこみあげる。
キングヒドラは、俺が今までより変に力を入れて戦っていることに気づいたようだった。しかしその理由までは分からないだろう。力が入っていたことにはいい影響も悪い影響もなかったようで、俺はいつもと変わらない勝ち方をした。どういう相手かはともかく、もともといつも勝っている相手だ。
「しばらく……見なかった……な……」
MPを減らされながらもバラモスブロスを倒すと、バラモスゾンビがまた呻き声で話しかけてきた。
「あきらめたの……かと……思ったが」
「あきらめる理由なんかないだろう」
そう答えると、ゾンビは顔を上に向けて首の骨をカタカタ鳴らした。声は聞こえないが、どうやら笑っているらしい。
「……だから……お前と戦うのは……楽しいのだ……」
こっちは全然楽しくない。バラモスは、ゾンビになって本当にやりにくい相手になった。
相変わらず、やいばのよろいを装備しての戦いだ。ゾーマとの戦いで光の玉を使わないと勝負にならないように、バラモスゾンビとの戦いではやいばのよろいがないと勝てる気がしない。ゾーマどころか配下にまで実力では勝てないとは。もっとも、光のよろいを装備した状態が実力なのかと言われれば、それはそれで疑問だが。
そんなことを考えていたせいだろうか。ダメージの見切りが甘かった。2回攻撃をまともに受け、俺はそこで死んだ。
祭壇でゾーマに会っておきながら戦う前に死ぬと、やけに情けない気分になる。またやり直しだ。銀行に寄って返済し、またゾーマ城に戻った。
通い慣れた道を行き、祭壇に着く。ゾーマに呼び出されてまたキングヒドラが現れた。父の仇と何度も戦うのは、なんともいえず嫌なものだ。他のやつに変えてくれないだろうか。だいまじん6匹とか。
うんざりしながら剣の柄に手をかけると、キングヒドラの頭の一つがむっとしたように言った。
「そんな顔をするな」
別の頭が口を開く。
「そうだ。俺だってもう来たくない。お前には何度殺されたか」
「もう戦いたくないのはお互い様だ」
「そうだそうだ」
口々に文句を言う。
「…ああ、悪かったな」
そう答えて剣を抜いた。いつものように戦いが始まる。
父さんを殺したやつでさえなければ、俺はこいつが嫌いではなかっただろうなと思う。だがもしそうだったら、俺は嫌いではない相手を何度も殺すことになった。どちらがいいのか、よく分からない。
(!? しまった)
またダメージの見切りが甘すぎて、俺はキングヒドラ相手に初めて死んだ。
「あれ? やったか?」
「やったな」
「こいつ殺すの初めてだ。俺らも捨てたもんじゃないな」
薄れる意識の中で、キングヒドラの頭が喜び合う声が聞こえた。
「おおセンドよ、死んでしまうとはふがいない」
まったくだ。レベルが上がったのに、今まで一度も負けてない奴に負けるとは。その前のゾンビの時もそうだが、MPの節約を意識しすぎた。俺は無言で王の間を出て、いつものようにゴールド銀行を経由してゾーマ城に戻った。
魔物に会ってももう楽勝だ。それなのに死ぬのだからやりきれない。もっとも、その間にもレベルは上がっているから悪いことばかりでもないのだが。
「こりもせずまたやってきたようだな」
ゾーマは笑っている。来るたびに俺が強くなっていることにも気づいているだろうが、相変わらず焦りの色などはまるで見えない。それほどに実力差に自信があるのかとふと思ったが、そんな不安にひたるひまもなく、また側近が呼び出される。
「お前、また来たのか」
さっき俺を殺したキングヒドラは、いつもと違ってニヤニヤしながら現れた。
「自信なくしてもう来ないかと思ったぞ」
「今まで勝ってた相手に殺されるってのはどういう気分だ?」
「こういうのって一回負けると負けが続くんだよな」
いくつもの頭が口々に言う。あまり腹は立たなかった。へたな挑発というより、勝てて嬉しかったという気持ちがにじみ出ている口調だった。
「そろそろお前の上司も倒せそうだからな。一回花を持たせてやったんだよ」
剣を抜きながら負け惜しみを言った。本当に、もういい加減終わりにしたいものだ。こいつと何度も戦っていれば、父の仇という気持ちはどうしてもまたすり減ってしまうだろう。それが嫌だと、今は思う。
負けが続くということはなく、俺は順当にキングヒドラに勝った。倒れる時、キングヒドラはいつもより少し悔しそうだった。
レベルアップ時にステータスが上がらなくなってきたとはいえ、多少は強くなっているようだ。バラモスブロス、バラモスゾンビも、以前よりは苦戦せずに倒せた。
「……わしも……自ら……そなたに戦いを……挑みに行けたら……」
死に際に、ゾンビはそんなことを言った。そんなことをされたら俺はさぞ困ったに違いない。同じように何度も生き返ってはいても、自分から攻め込むことのできる俺の方が心理的にはずっと楽なのだろう。
光の玉を使う前のゾーマは、相変わらず近寄るだけで苦しくなるような圧力をまき散らしている。しかし、俺の残りのMPは121。これならどうだ。
「センドよ。なにゆえもがき、生きるのか?」
何度も聞いたセリフだ。そして聞くたびに殺された。
ゾーマは答えが知りたくて聞いているのではないのだろう。しかし聞かれるたびに俺の中には、なぜか毎回違う思いがわいてくる。
(もし、こいつを倒せたら)
その後俺は、今持っている装備を全部換金して返済に充てるだろう。換金できないものは、持っていてもしょうがないし元の場所に返そうと思う。そうしたら、俺には借金しか残らない。勇者として身につけた力は、魔王がいない世界では何の役にも立たないだろう。
本当に、ろくでもない旅だ。手元に残るのは、メダルおじさんがくれた最後の景品と、金と違って死んでも減ることのない、5枚の小さなメダルくらいだ。
お前は良い旅をした、というメダルおじさんの言葉が脳裏に浮かぶ。わざわざ打ち消す気にもならず、俺は苦笑しながら身構えた。ゾーマがこちらに進み出ながら言う。
「さあ、我が腕の中で息絶えるがよい!」
闇の圧力が一段と増し、俺は光の玉をかかげた。闇が割れ、あたりに光が満ちる。ゾーマはかすかに目を細めた。
「…光の玉、か。人間がそんな物を手に入れようとは思わなかった。それがなければお前は、とうにわしを倒すことをあきらめていただろう」
「ああ、そうだろうな。俺がどれだけ強くなっても、実力じゃお前にはとても勝てない」
否定する気にはなれなかった。しかしそう答えた時、空に浮かぶ竜の姿が頭に浮かび、心のどこかがひどく痛んだ。
「…ふ。なかなか身の程をわきまえているようだ」
「けど光の玉があれば、いつかお前に勝てると思ってるよ」
俺がそう言うと、ゾーマは高らかに笑った。
「やはり、わきまえているわけではなかったか」
「そうかもしれないな」
「しかし、だからこそ面白い。すでにあきらめている者の嘆きや苦しみは、少々味気ない」
闇の力を封じられたゾーマからは、あの威圧は感じられない。どれほど強くても、相対している時の感覚は普通の魔物とあまり変わらない。しかし、支配者としての威厳はそのままそこにある。どこか、今まで会ってきた各国の王様たちに似ていると思った。
「わしを倒せるかもしれぬと思ってここに来る、お前の苦しみだからこそ良い。いつかお前がその希望を失い、絶望に染められる日が実に楽しみだが……その後お前が来なくなるのは残念でもある」
挨拶代わりのように吹雪を吐かれ、いつものように戦いが始まる。これほどMPが残ったのは久しぶりだ。無駄にはできない。
長い戦いになった。MPをすべてベホマで消費するまで戦うのだから、それも当然だ。息を整えながら剣を振るう。少しは効いているのだろうか。
ゾーマの攻撃には吹雪もマヒャドもあるが、光のよろいや勇者の盾のおかげでひどいダメージにはならない。結局、物理攻撃が一番痛い。今回はその物理攻撃がやたらと続く。
(くそっ)
最後のベホマを自分にかけた。MPの残りは2。もう回復はできない。ひたすら攻撃して、倒せなければ死ぬ。またゾーマにいい食事を提供することになる。
(次が、最後になるかな……)
そう思うところに、また物理攻撃が来た。半身で受けながらゾーマに斬りつける。渾身の一撃だったが、ゾーマは倒れない。俺は次の攻撃に身構えた。が、ゾーマは俺が斬りつけた時の体勢のまま、動かなかった。
「……センドよ……」
俺のつけた傷口から、青白い炎のようなものが吹きだした。みるみるうちにその炎がゾーマの体を包み、焼き尽くしていく。
「よくぞ、わしを倒した……」
そう言われるまで、俺はこれがゾーマの最期なのだと気づかなかった。
「だが、光ある限り闇もまたある……。わしには見えるのだ。再び何者かが闇から現れよう……。だがその時、お前は年老いて生きてはいまい……わははははははっ……」
哄笑が途切れ、ゾーマの全てが炎に変わった。フロアにはまだ笑い声がこだましていたが、それもしだいに小さくなっていく。
(…終わった)
炎を見ながら、息をつく。これで勇者としての役目は終わりだ。
ゾーマの最後の言葉は、俺にはそれほど気にならなかった。そんなやつが出てきたら、その時にはまた誰か現れるだろう。オルテガのような本物の勇者か、俺のようなうさんくさい奴か、それは分からないが。
(大丈夫だろう。俺でも大魔王を倒せたくらいだ)
炎が燃え尽きて消えてゆく。最後まで見届けるつもりだったが、その時地面が震えだした。上からぱらぱらと石のかけらが落ちてきた。次第に揺れが大きくなる。
(城が、崩れる…?)
どうやらこの城は、ゾーマの魔力で維持していたらしい。急いでリレミトを唱えようとした時、突然足下に巨大な亀裂が走った。俺はゾーマ城の最下部から、さらにその下へと落ちていった。
----------------------
センド : 勇者ロト
レベル : 81
E はかいのてっきゅう/おうじゃのけん
E ひかりのよろい
E ゆうしゃのたて
E オルテガのかぶと
E ほしふるうでわ
財産 : 7844 G
返済 : 721000 G
借金 : 314000 G